UCI Gran Fondo World Series

2017 UCI Gran Fondo World Championship参戦記 1 – ピレネーでヒルクライム三昧

“UCI Gran Fondo World Championship”
昨年オーストラリアのパースで開催されたレースですっかり魅了され、フランスのアルビで開催されるこのアマチュア世界大会を目標に今年はインドネシアで開催されたツール・ド・ビンタン、そして北海道でのニセコクラシックという予選大会を経て今年も出場する権利を得ることができた。レースだけではなく、ピレネー山脈の峠にも足を運んだこともあり、更新が遅れているが、数回に分けてこの遠征の記録を残しておこうと思う。

今回のレースは8月27日に開催。チームリレーという公式では無いものの、国対抗のレースが25日に開催、昨年同様に出場することもあり8月22日にフランスへ渡航。
開催地のアルビへはエアバスの本社のある、ミディ・ピレネーの州都でもあるトゥールーズから1時間ほど車を走らせた場所にある。自分はアルビには直接向かわず、まずはピレネー山脈の麓にあるルルドという街へレンタカーで移動した。

今回ルルドへ来た目的はすごく単純である。ツール・ド・フランスなどのコースにも使われた有名な峠も多く是非行ってみたかった。ただそれだけだ。8月22日に現着し、23日、24日の2日間で以下の峠を走ることができた。

8月23日:スロール峠(Col du Soulor)、オービスク峠(Col d’Aubisque)
8月24日:ツールマレー峠(Col du Tourmalet)


フランスの景色にうっとり

最高のサイクリングロード

8月22日、トゥールーズには朝早くに着いたにも関わらず、レンタカーの手配、移動、宿泊の手続きなどで自転車に乗る時間ができたのは午後5時を回っていた。ヨーロッパの夏は日が長くこの時間でも十分に明るい。早速と本場フランスを自分のロードバイクで走る。整備されたサイクリングロード、日本では見ることのできない景色の中、ペダルを漕ぐだけでワクワクする。ルルドからピレネーの麓まで続くサイクリングロードは片道20km以上信号もなくほぼノンストップ。時間的に単純な往復しかできなかったが、自身のフランス初ライドはこうして幕を開けた。

ホテルにある個別のバイクストレージ

そして泊まったHôtel ALBAがBIKE HOTELとうたってることもあり、ロードバイク乗りには良い施設が。。。何と車のガレージの横にロードバイクを保管できる専用の部屋、そして水場などが設置されている。空気入れもあったが、仏式には使えなかったのが残念。ともかく鍵もかけられて、必要なものは全部この倉庫へ保管できるのがとっても便利だった。

夜はルルドの街をひと歩き。ルルドは聖母マリアの出現した土地、そして奇跡の泉とされる「ルルドの泉」で知られており、カトリック教会の巡礼地ともなっている。ルルドの泉の聖水を飲むと奇跡が起きて難病が治ることがあるという。そしてWikipediaから引用するとこの奇跡は実際に認定されているものがあるのだから驚きだ。

ルルドには医療局が存在し、ある治癒をカトリック教会が奇跡と認定するための基準は大変厳しい。「医療不可能な難病であること、治療なしで突然に完全に治ること、再発しないこと、医学による説明が不可能であること」という科学的、医学的基準のほか、さらに患者が教会において模範的な信仰者であることが条件される。このため、これまで2,500件が「説明不可能な治癒」とされるが、奇跡と公式に認定される症例は大変少数(68件)となっている。

ロザリー教会

街には純粋な巡礼に来られている方も多いが、看護服姿の方が車椅子を押したり、寝たきりの患者のベッドを押して巡礼に向かっている行列を幾度となく目にした。
その後街を一通り歩き終え、食事をして宿に帰ると雷雨が・・・ 明日のライドができるのだろうかを不安な気持ちを抑えてベッドイン。。。

憧れのオービスク峠

8月23日、”RIDE WITH GPSというサイトから、オフラインでもコースが確認できるようにiPhoneへ地図とコースを転送し、目的地としてスロール峠(Col du Soulor)とオービスク峠(Col d’Aubisque)に向かうことを決めていた。前日夜からの雷雨は朝になっても止まず、挙句に雹まで降ってくる始末。それでも天気予報を信じて我慢しているとようやくと11時ぐらいに雨が止んだ。

今回のコース

少し遅いが出発だ。昨日も走った快適なフランスのサイクリングロードを快走し、途中の水飲み場でボトルへ補給後にサン=サヴァンという小さな街を経由して山間の道を進んで行く。ヨーロッパらしい中世を感じさせる街並み、教会、時折出てくる石畳の広場など全てが新鮮だった。街を少し離れるとそこには牧草地、カルスト的な山や岩肌が目立つ山脈などまさに絶景だった。

選んだコースが良いのか、悪いのかスロール峠までの35kmで800m以上登り、結構激坂もあったりと少しお疲れ。それもでスロール峠への登り口にはツールで利用したという看板や峠までの距離、標高、勾配などの情報があって俄然とテンションが上がる。

スロール峠(Col du Soulor):標高:1474m、距離:12km、獲得標高:894m、平均勾配:7.5%

スロール峠へ向かう際に見えた雲海

激坂では無いので、ある程度一定のペースで登ることができる。そしてここの道は舗装が新しく非常に走りやすかった。
1km毎に看板が立っており、次の1kmでの平均勾配、獲得標高などの情報が書いてある。距離もそこそこあるが、峠まで残り数kmからは本当に綺麗な景色を眼下に眺め、目の前には雄大なピレネー山脈が聳え立っているので、ついつい立ち止まって写真を撮ってしまった。特に雨上がりなのか、雲海を突き抜けたこともあってその後見た景色は素晴らしかった。峠を登りきるとフェリエール方面へ下る道とオービスク峠へと続く分岐がある。特にオービスク峠へと続く道は断崖絶壁の上を貫くような景色。それを眺めながら食事できるカフェもあって多くのサイクリストが休憩していた。時間も無い中、自分はすぐにオービスク峠へと走り出す。

オービスク峠(Col d’Aubisque)標高:1709m、距離:7.5km、獲得標高:351m、平均勾配:4.7%

オービスク峠とピレネー山脈

スロール峠からオービスク峠へと続く道はまさにTVで見るツールそのものだ。勾配自体は大したことはないのだが、舗装状況がそれほど良くないところ、電気が全くない岩を切り抜いたトンネル、途中からは道に馬や羊が侵入しているので、道を邪魔される。十二分に楽しみながら、無事にオービスク峠へと到着したら、大きな自転車のモニュメントが・・・ 「TVでみたやつだ」とミーハーな気持ちを抑えてバックに聳え立つピレーネの山々と一緒に写真を撮ったり、カフェで昼食をとったりと小一時間程のんびりと過ごした。

その後はスロール峠へ戻り、フェリエール方面へと下ってルルドの街へと戻ってきた。距離は100kmを超えた程度だが、獲得標高が2500m超えなので足には結構きてる。この日は翌日のツールマレー峠へ備えて早めに就寝。

やっときたよツールマレー峠

8月24日、今回のグランフォンドに参加するNさんと待ち合わせして憧れのツールマレー峠(Col du Tourmalet)へ向かう。3回目のサイクリングロードを通り、ツールマレー峠への本格的な登りが始まるリュス=サン=ソヴァールの街までは楽しくおしゃべりしながら。やはり誰かと一緒に走れるというのはその感動を一緒に共有できるということもあって楽しい。リュス=サン=ソヴァールには自転車店があって、そこに少し立ち寄り。思わずツールマレー峠のキーホルダーを買ってしまった。そしていよいよ憧れのツールマレー峠への登坂を開始。

今回のコース

ツールマレー峠(Col du Tourmalet)標高:2115m、距離:19km、獲得標高:1404m、平均勾配:7.4%

九十九折の道を登ってきた

ツールマレー峠を登り始めて思ったけど、見えている景色から感じる勾配と実際に脚で感じる勾配とのギャップが結構あった。「この道なんで緩いのにこんなに進まないんだろう」という感覚でサイコン見ると実際の勾配は10%を超えてたりみたいな感じだ。

ツールマレー峠は登り始めて思ったが、距離を経て標高が上がって行くごとに見える景色があまりにも絶景すぎて「すげー」という言葉ばかり発していた気がする。Nさんとはお喋りしながら登ったので、退屈せず、疲れも感じず走れたのも有り難かった。途中、いよいよ九十九折が始まる手前で少し休憩。ここには水飲み場もあってボトルへ補給もできた。ここで話しかけてきたフランス人のおじさんは色々と教えてくれるのだけど、言葉はわからないので感覚で理解。同じ自転車乗りなので何とかなるもんだ。

ツールマレー峠

九十九折の道を進むたびに見える景色、道路を横断する羊の群れ、十二分に楽しんで無事に峠へ到着。さすがに有名な峠だけあって、サイクリストだらけだった(笑)

記念撮影やらしてから、ここにあるカフェで昼食。サンドイッチがやたらと大きくて美味しいのがフランス(ヨーロッパ全体?)だ。ボリュームもあり、何と言ってもハムが美味しい。

こんな景色を眺めてヒルクライム

標高2000mを超える場所での食事を終え、ボードゥアン方面へと下る。今度は長い長いダウンヒルだ。意外と勾配もあるので、速度がかなり出る。道は日本と違ってそれほど良くないので、カーブのたびにスリップしないか?と心配になりながら軽快に下る。とにかく長くて楽しかった。これまでの苦労は何だったんだというぐらいあっという間に下ってフランスらしい景色の中を走る。途中で立ち寄った店で頼んだエクレアが巨大すぎてびっくりしたけど美味しかった。

肉もバーガーもボリューミー

大きな目的を果たした後、ルルドへ向かう途中で道を間違えたり、そのあとも結構登ったりと珍道中もあったが無事に到着。夜はNさんと一緒に川辺のレストランでガッツリと食事。お互いに疲れていたのか、ビールだけでもう眠くて落ちそうに。たっぷりと楽しんだ後、Nさんと別れてホテルに戻りバッタリとベッドで眠りこけ、ルルドでの滞在が終わった。

 

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