特集

UCI GRAN FONDO WORLD SERIES – Vol.1 〜 世界へチャレンジ してみませんか?

UCI GRAN FONDO WORLD SERIESって?

日本のみならず、世界中でもアマチュアのロードレースが開催されているが、アマチュアロードレーサーが世界の予選大会を勝ち抜き、世界中で同様に勝ち抜いた選手達と世界一を決める大会を知っているだろうか?

ここ最近、ニセコクラシックなどで名前を聞くことも増えたと思うが、”UCI GRAN FONDO WORLD CHAMPIONSHIP”がまさにその大会だ。各年代別で争われるこちらのレースでは、UCIポイントを持っているようなプロ選手は出場出来ないので正にアマチュア最高峰のレースと言っても過言ではないだろう。

本場の観客の熱い声援は凄い

近年、北海道で開催されるニセコクラシックが”UCI GRAN FONDO WORLD SERIES”の大会として認定されたことで、名前を聞くことが多くなった人も多いと思う。”UCI GRAN FONDO WORLD SERIES”は世界各国で毎年開催されており、各レースにおいて年代別カテゴリで上位25%に入った選手は、大体毎年夏の終わりから秋に開催される”UCI GRAN FONDO WORLD CHAMPIONSHIP”という世界一を決めるこの大会への出場切符を与えられる。筆者はニセコクラシックが”UCI GRAN FONDO WORLD CHAMPIONSHIP”の予選大会として位置付けられた後の大会において年代別で上位25%に入ったことで、過去2回世界大会に出場した。過去2回の世界大会や他国での予選も経験することが出来たので、せっかくなので今後こちらの大会を目 指す方向け、また興味を持ってもらえればと思い少し経験談含めて数回に分けて紹介したいと思う。

予選大会に出場しよう

“UCI GRAN FONDO WORLD SERIES”は世界各国で開催される”UCI GRAN FONDO WORLD CHAMPIONSHIP”の予選として位置付けられる大会。2018年度は21の予選大会が世界で開催され、日本ではニセコクラシックが予選を兼ねている。こちらでは各年代別で順位を争い、完走した選手の中から上位25%が世界大会への出場資格を与えられる。まずは大会に関しては”UCI GRAN FONDO WORLD SERIES”のホームページを見る事がスタートなので是非確認して欲しい。各年代の区別方法は以下の通りだ。基本的にその年の12月31日までの年齢区分になるので、例え誕生日が来ていなくてもその年に到達する年齢区分が出場する区分になる。

The event must provide results for the following 8 different age groups, for both women and men:

  • 19 – 34y
  • 40 – 44y
  • 45 – 49y
  • 50 – 54y
  • 55 – 59y
  • 60 – 64y
  • +65y

また、世界大会への出場資格に関する情報は以下に引用した通りだ。

Qualification for the Gran Fondo Road Race and/or Time Trial events will be granted as follows:

  • Qualifier events hosting only a road race will grant participation rights for both the UCI Gran Fondo World Championships and UCI Gran Fondo World Championships Time Trial.
  • Qualifier events hosting a separate time trial and road race will grant the participation rights for the UCI Gran Fondo World Championships Time Trial in the time trial qualifier and for the UCI Gran Fondo World Championships in the road race qualifier.
  • Qualifier events hosting a single time trial will only grant participation rights for the UCI Gran Fondo World Championships Time Trial.
  • Qualifier events holding a stage race (time trial and 2-day road race) will grant the participation rights for the UCI Gran Fondo World Championships Time Trial in the time trial qualifier and for the UCI Gran Fondo World Championships during each day of the road race.

予選大会にはロードレースのみの大会とタイムトライアルを含む大会がある。タイムトライアルを含む大会の場合、タイムトライアル、ロードレースそれぞれで分けて考えることから、タイムトライアルで上位25%に入ると世界大会のタイムトライアルへの出場資格を得る事ができるが、ロードーレースで上位25%に入れなかった場合は世界大会のロードレースへ出場が出来ない。一方でタイムトライアルが無いロードレースだけの大会の場合、上位25%に入ると世界大会のタイムトライアル、ロードレースの双方の出場資格を得ることになる。なお、特別的に世界各国の予選大会3つへ出場して完走した場合、順位に関係なく世界大会への出場をワイルドカードとして取得する事ができる。また前年度の世界大会優勝者は予選大会に出場する事なく、世界大会への出場資格を自動的に与えられる。もしも予選で25%以内に入れる自信が無い場合、3つ予選大会に出場して完走を目指すのも一つの手だろう。基本的にはプロ選手を除けば誰でも出場可能であるが、世界大会への出場時には各国の自転車協会から有効なライセンスを取得していることが必要になってくる。またこれまでは、各大会で25%以内に入った選手が世界大会へ出場しない場合、または既に出場資格を得た選手が違う大会で再度25%以内に入った場合には繰り上げで後ろの選手に出場資格が与えられていたのだが、近年の世界大会への参加者が増えた事を受け、このような繰り上げ措置は2018年から一切行われないとの発表があった。よって世界大会への参加資格を得るためにはどの予選大会に出場するにしても、上位25%に入る必要があるのだ。

After qualification, and in order to participate in the World Championships, riders must have a national Masters/Amateur/Cycling for all/Elite annual license from a UCI affiliated national federation and comply with the conditions as mentioned above for Elite riders. A day-license will no longer be accepted for the UCI Gran Fondo World Championships.

日本人の場合、日本自転車協会(JCF)への登録ならびにライセンスが必要になるので、その際にはこちらのページを参考にして登録とライセンスの入手をして欲しい。ちなみにニセコクラシックで世界大会への出場権利を得てから、世界大会本番まではおおよそ1ヶ月程度しかない。大会出場決定後から申し込みしても時間的な余裕があまりないので、可能であれば世界大会への出場有無に関係なく、事前にライセンスを申請、取得しておくことをお勧めする。

ちなみに、過去出場した予選大会では、レース当日に25%以内に入った選手一覧を発表、その場で25%以内に入ったことを記すUCIのメダルを付与してくれた。日本に居住している選手が参加するのは当然ながら日本で開催されるニセコクラシックが一番身近だが、個人的にはせっかくの機会なので是非海外の予選大会に出場して日本以外の国でのレース経験をしておくこともオススメしたい。と言うのも、日本だと当たり前、常識と思っていることが覆されるような事が海外のレースでは起こり得る。それはレース中の選手達の屈強さだったり、レース自体の運営だったりと良くも悪くも経験だ。日本から比較的簡単に参加できるレースはインドネシアで開催される、”ツール・ド・ビンタン”とアラブ首長国連邦で開催される”The Spinneys Dubai 92 Cycle Challenge”になるだろう。

世界大会ってどんな感じ?

世界大会、つまり”UCI GRAN FONDO WORLD CHAMPIONSHIP”は毎年開催場所を変更して開催されている。筆者が参加した最初はオーストラリアのパースと昨年開催されたフランスのアルビだ。今年はイタリアのヴァレーゼが開催地で翌年度以降も既に開催場所が決まっている。2019年がポーランドのポズナン、2020年がカナダのバンクーバーが既に次期開催地として決定している。個人的には完全に夏休みがこの大会に併せて取得されているが、毎年国が変わることもあり、自転車の大会が無いと行かないような国や場所もあると思うので、それを一つの楽しみにしている。

世界大会は大体1週間程度の期間で開催される事が多く、最初がタイムトライアル、次にチームリレー、最後にロードレースの順番が多くレース中は大体中1日空けて開催される事が多い。世界大会だけあって、開催場所には各国からの参加者で溢れており、レースになれば地元や参加者の家族を含む方からの熱い声援を受けることとなる。この辺は特に日本と違って他の国では自転車レースが盛んなこともあり、まるでプロの選手になったかのような大声援の中を走る事ができるので最高に気持ち良い。

世界大会で開催されるタイムトライアル、チームリレー、そしてロードレースはそれぞれ出場資格を得ていれば参加可能であるが、タイムトライアル、ロードレースの双方の資格を持っていても、どちらにしか参加しないと言う選択肢もありだ。それぞれのレースに関しては後述の各レースの内容を参考にして欲しい。

また、世界大会への出場に関してはナショナルジャージの着用が義務付けられている。残念ながら日本ではアマチュア向けにナショナルジャージが販売されている訳でもなく、オーストラリアでの世界大会へ参加した際には各チームのジャージに日本国旗を貼り付けたようなもので皆が参加しており、国としての統一感が全く無かった(笑) こちらを踏まえて昨年開催されたフランスのアルビでは、有志の方がナショナルジャージのデザインとニセコクラシックで権利を獲得した人向けに呼びかけした結果もあり、かなりの選手がお揃いのナショナルジャージで参加する事ができた。やはり国同士で争う場面も協調する場面もあるので同じユニフォームであることは重要だし、何より一体感と連帯感が生れる。

お揃いのナショナルジャージがあれば一体感が生れる

実際のレースに関しては各国で上位に入った選手ばかりなので、走り方含めて素人ではないので安定していると思う。また元々プロ選手で引退した選手も多数参加していることもあり、特に優勝争いをするレベルは下手をすると日本やその辺のプロ選手よりもレベルが高い気がする。。。

タイムトライアル

タイムトライアルは15km〜40kmのコースで開催されることとなっている。ただし山岳タイムトライアルの場合は15km以内でのレースもあり得る。筆者が参加したパースでの世界大会では19kmの周回コース(島1周)が利用された。日本で開催されるタイムトライアルはほとんどが15km以下のものばかりなので、参加したい人は最低でも20kmぐらいはタイムトライアルとして走る練習を積んでおくことをオススメする。

ロードレース

ロードーレスは80km〜225kmのコースで開催されることとなっている。ただし年齢区分が高い場合は、これよりも短くても問題なく、ニセコクラシックの70kmがそれに当てはまる。レースにもよるが大体140kmぐらいの距離で開催される事が多く、獲得標高は2,000mぐらいになる事が多そう。オーストラリアのパースではスタート地点とゴール地点が完全に異なるTown to Townのコースだった。フランスのアルビではスタート地点とゴール地点は若干異なるものの、同じ街に帰ってくるようなコースだった。

チームリレー

チームリレーはレースというよりは、国別対抗のリレーレースに位置付けられてエキシビジョン的なレースだ。こちらは世界大会出場者なら誰でも参加可能であるが、以下の基準を満たした1チーム4名で参加する必要がある。

  • 4名で1チームを構成すること
  • 2-3kmの周回コースを利用
  • 選手は必ずお揃いのナショナルジャージを着用すること
  • 各国で多数の参加者がいる場合、2チーム以上を構成して参加希望を出す事が可能。ただしUCI側で各国のチーム参加状況などを検討して最終判断を行う。
  • チームを構成する選手全員が世界大会への参加資格を有している事
  • 最低1名以上の男子選手、女子選手を含むこと
  • チームは以下のカテゴリの選手で構成されていること
    • 年齢区分に関係なく女性選手を1名は含むこと
    • 年齢区分に関係なく男性、女性選手を1名含むこと
    • 1名の選手は40歳以上のカテゴリに属していること
    • 1名の選手は50歳以上のカテゴリに属していること

チームリレーは1チーム4人

一昨年、昨年とチームリレイにも参加させてもらったのだが、日本の場合は女性選手と50歳以上の選手の世界大会への参加率がそれほど多くないので、ある程度メンバーが限定されてしまう。もしも世界大会への切符を手に入れ、こちらのチームリレイにも参加したいという人が入ればレース後に女性と50歳以上で資格を手に入れた選手達に世界戦への出場を検討しているのか?その場合、チームリレイで一緒にリレーに出ないか?など事前に相談しておく事が重要になる。さもないと恐らく参加したくてもメンバーが揃わないという事態になるだろう。

なお、チームリレーへの申し込みは通常のタイムトライアル、ロードレースとは別に行われる。大体は主催者側からメールでチームリレイに参加希望する場合、名前と年齢区分、国などの情報を提出するよう依頼されるので、それに従って申し込めば良い。これまで2回参加した経験から言うと、チームリレイは可能であれば是非参加すべきだ。タイムトライアル、ロードレースは個人での目標達成の意味合いが濃いが、チームリレイは国別対抗のリレーということもあり、意外に戦略的な点も多い。リレーの順番などはチーム毎に決めて良いし、何より市内の中心部で開催される事が多く、周りの大きな歓声と応援の中を国の代表として走る気分は最高だ。

まとめ

ぐだぐだと記載したが、UCI GRAN FONDO WORLD SERIESに関して簡単にまとめると以下の通りだ。

  • UCI GRAN FONDO WORLD SERIESはアマチュア選手が参加できるUCIが主催の世界大会への予選
  • 他国ではアマチュア世界一を決める大会として有名でとても人気がある
  • 世界大会の予選大会で年代別上位25%に入れば、本選に出場可能
  • 本選では各国から発行されるライセンスが必要。またナショナルジャージの着用が必要
  • 世界戦ではタイムトライアル、チームリレー、ロードレースの3つの種目が行われて、チームリレーを覗く種目はそれぞれ資格を持っていれば申し込み可能
  • チームリレーは1チーム4名で構成。選手の構成は決まりがあるので従う必要がある

次回のVol.2では世界で開催される予選大会や本選に向けた準備、渡航に関して紹介したいと思う。

UCI GRAN FONDO WORLD SERIES – Vol.2 〜 海外レースへの準備

UCI GRAN FONDO WORLD SERIES – Vol.3 〜 海外レースを楽しもう

ピックアップ記事

  1. さぁ、はじめよう
  2. 2017 UCI Gran Fondo World Championship参戦…
  3. 2017 UCI Gran Fondo World Championship参戦…
  4. Make a Wish Charity Bicycle Ride 2017 in…
  5. 3度目の秋葉街道縦断ライド

関連記事

  1. 特集

    教習所でロードバイクの基礎練習

    本日は東京都日野市にある多摩コース自動車教習所を貸し切ってのロードバイ…

  2. 特集

    The Sufferfest トレーニングビデオ

    自転車のトレーニングを行うにあたり、自宅でローラー台を活用している選手…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

特集記事

日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

最近の記事

  1. UCI GRAN FONDO WORLD SERIES – …
  2. UCI GRAN FONDO WORLD SERIES – …
  3. 2018 JBCF那須ロードレース
  4. 2018 JBCF那須塩原クリテリウム
  5. 2018 JBCF3day’s Road 熊野
PAGE TOP