UCI Gran Fondo World Series

2018 UCI Gran Fondo World Championship参戦記 5 – Gran Fondo

決戦の時

2018年9月2日(日)、遂に本番の日を迎える。朝6時半から日本人選手での集合写真を撮るということで、5時半に宿を出発して会場へと向かう。ここでチームメイトにメカトラのアクシデントが発生するが、一旦宿に戻ってアーレンキーなどを持参、これらの工具で無事にメカトラを修復することが出来て一安心。

会場に着いた際には集合写真には間に合わなかったものの、他の選手達と少し談笑して直ぐにスタートラインへと移動を開始する。幸運なことに、各国で開催されたQualify Raceでの優勝者は先頭に並ぶ権利が与えられるという規則から、ドバイで優勝することが出来た自分は苦もなく先頭に並ぶことが出来た。そして年齢の若いカテゴリからレースがスタートし、いよいよ自分達のクラスのスタートを迎える。

大会名称/リザルト
大会名:2018 UCI Granfondo World Championships in Varese, Italy
レースカテゴリ:Gran Fondo
距離:130km
クラス:40~44(年齢別)
順位:91位(270人中), 総合388位(1835人中)
Time:03:40:54.75
Top差:+13:26
平均速度:35.31 km/h
Course Map

レースレポート

今回のレースで恐らくポイントになるのは以下にあげる合計4つの登り(Stravaより)と、その直後から続くテクニカルなダウンヒルだろう。そしてゴール前3kmからも登りが続くのでここまで残れるのかが自分にとっても大きなチャレンジだった。

  • 14km地点:アルペ・テデスコ
    • 距離:3.15km / 平均勾配:8% / 獲得標高:258m
  • 33km地点:ブルジンピアーノ〜アルデナ
    • 距離:3.02km / 平均勾配:6% / 獲得標高:172m
  • 61km地点:ポルト・ヴァルトラヴァーリア〜
    ヴィッラッジョ・オランデゼ
    • 距離:9.42km / 平均勾配:3% / 獲得標高:272m
  • 79km地点:ランチョ・ヴァルクーヴィア〜ブリンツィオ
    • 距離:7.65km / 平均勾配:3% / 獲得標高:275m

レース序盤

スタート直後、最前列だったのもあり無難にニュートラル区間を超えてリアルレーススタートを迎える。途端に横から色々な選手が被せてくるのであっという間に先頭から30番手ぐらいの位置へと走る場所を下げる。その後は市内を暫く走って少し登り貴重ながらも最初の登り地点を目指す。

この間に、2箇所トンネルがあったのだが、2箇所目は全く電灯が無くて真っ暗。サングラスを忘れて裸眼で走っていた自分でさえも前が見えない状況だった。運よく前目に位置していたので、スピードこそ緩むものの無事にトンネルを通過したが、後ろの方では落車や完全にストップなどの状況が発生していたようだ。

いよいよと最初の登りである、アルペ・テデスコへと入る。

  • タイム:11:44 / 時速:16.1km/h / 平均パワー:308W

コースが狭い上にスイッチバック的な箇所も数カ所あるので前目にいないと上がっていくのは辛そうな登りだ。ここは先頭から50番手以内では入れたとは思うが、すでに前のクラスで千切れて来ている選手もいる模様。ハイペースとハイパワーで登ると後が持たないので、インナーで回しながらペースを保って何とか登りきってテクニカルな下へと直ぐに入る。(先頭とは1分差程度ついていた模様)

狭い道路、荒れている路面、ヘアピンに近いカーブが建物の後にブラインド的に出てくる、キツイ勾配とかなりテクニカルなダウンヒルが続く。試走で2回走ってはいるものの、レーススピードとは次元が違う。前の選手に続いて気をつけながら走ってはいるものの、とあるカーブでスピードが乗りすぎてカーブ前にブレーキで減速するもリアが滑ってしまい、そのまま曲がりきれずにカーブにある縁石にぶつかって縁石向こうの崖へと単独落車してしまった。

幸いに木や草が多くて自転車にはダメージがないが、縁石にぶつかった際に脚は少し擦過傷があった。それよりも左腰付近をかなり強く打ったようで痛みがある。それでも道路に這い上がって、機材をチェックしたところ走れそうだったので、腰に痛みはあるものの再スタート。

先程の落車の影響もあって下りは更に慎重に進む。既に自分がいた集団からは大きく遅れているが、それでも同じ年代のゼッケンをした選手が周りにいるようなので、その選手達と小さなグルペットを作って長いダウンヒルを終え、そしてルガーノ湖岸を北上すると前に同じ年代の大きなグルペットを発見。次の登りの前までに何とか追いつくことが出来た。

2つ目の登りはブルジンピアーノ〜アルデナへの3km。

  • タイム:8:49 / 時速:20.6km/h / 平均パワー:308W

体感的には最初の登りよりも遥かに楽ではあるが、それでも勾配は6%あるし、緩めの勾配だからこそ周りの速度もそれなり。最初の登りで遅れているグルペットだから、この中では自分の方が有利かと思ってはいたが、それでも自分よりも明らかに登りの早い面子もチラホラ。何とかほぼ先頭3名ぐらいの位置でこの登りをこなすことが出来た。

レース中盤

その後は多少のアップダウンもあったが、長いダウンヒルを終えてようやくとスタートから50kmを超えてマッジョーレ湖岸へと出てくる。この辺りになるとグルペットはほぼ同じメンバーなので、誰が余力があるのか?誰が登りが強いのか?なども大体分かってくる。特にイギリスとイタリアの選手がいつも登りでは前目で走りきるので、この2選手には登りで遅れないように気をつけることに。平坦ではドイツの2選手が回しているが、誰もローテーションで代わってくれないので、少しイライラしていた感じだった。

スタートから60km地点を超えるといよいよポルト・ヴァルトラヴァーリア〜
ヴィッラッジョ・オランデゼへと続く登りへ差し掛かる。

  • タイム:21:44 / 時速:26.0km/h / 平均パワー:240W

この登りは、前半こそ平均勾配が3%程度なので集団で走って楽できるのだが、後半には平均勾配が11%を超える区間が1km以上続く難所だ。ペースはそれほど上がらずに走っていると、後ろから来た次の年代の先頭グループに追いつかれた。そこに同じ世代の数名もくっついていたのとこちらの先頭集団に飛び乗ろうとする選手が多数で途中で一気にペースが上がる。そして前で走っていたチームメイトへ追い越しざまに声をかけて走る。何とか集団内で登りきると今度は急カーブの続く街中を走り、パヴェが出現。距離的には50mもないだろうが、大きい石が敷き詰められたこのパヴェは自転車が中々進まずに苦労した。その後は暫くは下り基調なので集団で脚を休めながら次の登りへと備える。

スタートから79km地点を超えるとランチョ・ヴァルクーヴィア〜ブリンツィオまで続く8km近くの登りへ。

  • タイム:18:08 / 時速:25.3km/h / 平均パワー:250W

最初の2kmは平坦に近く、その後は6%以上の平均勾配が続く道だ。何よりも道路が狭い箇所が沢山あるので追い抜くのに苦労した。この頃になると前から落ちて来た多数の別カテゴリの選手や後ろから追いついて来ている選手も同様に走るので結構人数が多い。それでも先頭からそれほど遠くない位置で無事にクリアして15km以上続くダウンヒル。この辺りはもうメンバーに代わりも無く、前で千切れた選手達を吸収しながら進んでいく。

レース終盤

残り10kmを切り、いよいよアップダウン区間も終わって大きな幹線道路へと入る。2名の逃げが出来るも吸収できるだろうということで、集団は放置。そして勝負所である最後の3km地点の坂へと差し掛かる。

集団は既に別カテゴリを含めて大きくなっており、登り区間で集団内にいたと思っていたら先頭は遥か前だった。どうも登りで見事に千切れてしまった集団でヌクヌクと走っていたようだ。とても今から追いかけて前には追いつけないし、それほど脚も元気では無いので、このまま完走を目指すことに。最後は下りと平坦基調になるので、スプリントはせずにそのまま無事にゴール。今年も無事に完走することが出来た。

レース中も結構腰が痛かったのだが、レース後は立ったりしゃがんだりする時にかなりの激痛を感じる羽目に。それでも預けた荷物を受け取り、レースビレッジで振舞われたパスタなどの昼食を頂き、他の日本人選手達、完走した海外の選手と労をねぎなってチームメイト達と共に会場を後にホテルへと帰還。

夜は参加した日本人選手達との打ち上げでヴァレーゼにあるレストランへ。コースメニューでとても美味しかったのだが、量が多すぎてコース途中でお腹いっぱいになってとても苦しかった。ワインを飲み過ぎ、疲れていたせいもあって途中で寝落ちする始末。それでもレース後に皆で色々と話をしながら過ごす時間は楽しかった。

大会を終えて

翌朝ホテルをチェックアウトしてヴァレーゼ近郊のリンツのチョコレートファクトリー(アウトレット)へ。ここでは大量のチョコレートが安く買えてとてもお買い得だった。その後はマルペンサ空港近くのホテルへと移動。腰の痛みは前日よりはマシだがまだまだ痛む。レンタカーを返却してマルペンサ空港内にあるレストランで晩御飯、翌朝の便でフランクフルトを経由して無事に日本に帰国した。

振り返ると落車など実力を完全に発揮できなかった点もあるが、やはり毎年海外のレースを経験し、少しでも成長できている事を感じられるのは楽しい。来年ポーランドで開催されるレースにも是非参加できるようまた頑張れればと思う。

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