柿の葉寿司を食べに吉野まで

奈良県にある吉野山。ここは桜の名所でもあるが、吉野山を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」はユネスコの世界遺産に認定されている場所だ。そんな吉野の名物は何と山が無い県にも関わらずお寿司。「柿の葉寿司」と呼ばれる一口大の酢飯に鯖や鮭などの切り身と合わせ、柿の葉で包んで押しをかけた寿司で奈良県の郷土料理でもある。柿の葉が寿司とネタを保存、殺菌してくれる効果もあるそうだ。

今回は思いつきで本場吉野の「柿の葉寿司」を食べるライドの記録である。

コース紹介

実家のある滋賀県から忍者で有名な甲賀、三重県の伊賀を抜けて奈良県の宇陀、吉野へ。帰路は奈良方面へと北上し、京都の木津川、和束を抜けて焼き物で有名な信楽経由という距離200kmオーバー、獲得標高も2,700mというハードなコースになった。

コース
難易度
5/5
走行距離
5/5
ヒルクライム
5/5

走行記録

走行距離224.11km
獲得標高2,719m
平均速度27.3km/h
経過時間11:17:39
ルートのダウンロード

走行距離、獲得標高、山岳勾配やコースなどによって著者の判断で決定。

距離の目安

  • 星1: >50km
  • 星2: 51-100km
  • 星3: 101-150km
  • 星4: 151-200km
  • 星5: 201km<

獲得標高の目安

  • 星1: >500m
  • 星2: 501-1,000m
  • 星3: 1,001-1,500m
  • 星4: 1,501-2,000m
  • 星5: 2,001m<

旅の記録

甲賀、伊賀を抜けて宇陀へ

朝早くに出発して、いつもの定番コースを走って向かった先は忍者で有名な三重県の伊賀市。その前に忍者で有名なもう一つの町、甲賀を抜けて県境の峠を越える。時期的にも田んぼに水が注がれる時期で、棚田に水が入って美しい朝の風景を演出していた。

朝日を浴びる棚田

滋賀県から三重県へはちょっとした峠を越えるのだが、滋賀県自体が標高が高い場所にあるので、伊賀市までは一気にダウンヒル。大きな街では無いが、市内の中心にある伊賀城はいつ見ても絵になる城だ。

ここから更に南下して名張市を抜け、奈良県に入ると宇陀市に入る。今回は国道を避けて裏道に入ってみたりしたのだが、意外と登らされるアップダウンの道で四苦八苦させられる。

世界遺産吉野へ

宇陀市から更に南下し、吉野を目指す。伊賀市からは上り基調がずっと続くのだが、国道370号線沿いの関戸峠を越えると吉野までは一気に下る。

山々に囲まれた吉野の風景が目に飛び込んでくる。蛇行する吉野川、そこに点在する集落、絵になる風景だ。

吉野地方の街並み
櫻本坊

吉野川沿いを西へ進むと近鉄吉野神宮駅に到着。ここから吉野山方面へと登坂を開始。交通機関を使う場合、近鉄吉野駅からケーブルカーに乗り換えて吉野山へと行くのが一般的だが、今回は何しろ自転車なので、クネクネとした九十九折れの道を進んで、山の上の方まで上り、そこから折り返して吉野山の細い路地を進んでいく。

道中では神社、仏閣、お土産屋なども多々あり、途中で立ち止まって見学したりしながら吉野山をゆるぽた。

吉野の街並み
世界遺産 金峰山寺
銅の鳥居

「柿の葉寿司」をいただく

時間的にもお昼時で、いよいよメインな「柿の葉寿司」をゲットすべく物色を開始。この辺りは「柿の葉寿司」が名産ということもあり、お店もたくさん。

そんな中、今回は「ひょうたろう」という老舗のお店で柿の葉寿司を購入することにした。ご丁寧にお茶などもいただき、自転車を置かせてもらって直ぐ近くのベンチで早速と柿の葉寿司を頂いた。

柿の葉寿司の老舗「ひょうたろう」

柿の葉寿司は、海のない奈良県ならではで生まれた寿司と言っても良い。貴重な魚は腐らないよう塩でしめて保存性を高めて運ばれてきた。今度は乾燥を防ぐために柿の葉で包み、重石で余分な空気を抜き発酵を促す手法で作られたというお寿司だ。

購入した際にも、暫くはしょっぱいので夕方ぐらいまで待てば塩気が抜けてちょうど良くなると説明を受けたが、お昼ご飯なのでそこまで待てず即時開封、頂くことに。

柿の葉寿司
柿の葉寿司
柿の葉寿司

まず柿の葉に包まれた四角いお寿司がぎっしりと詰まっているのが美しい。柿の葉をほどき、中のお寿司もツヤツヤしていて美味しそう。早速口に入れると、少し塩っけが残っているが100km以上走ってきた自分には良いナトリウム補給である。中々の美味であっという間にお寿司は平らげてしまった。(ごちそうさまでした)

京都やましろ茶いくるライン

今回の目的を果たし、満足しての復路は奈良経由。吉野から県道37号線を進み、鹿路トンネルを抜けて桜井市へ。ここからは交通量も多い、国道を北上する。天理、奈良を抜けて京都の木津川市へ入り、ここからお茶で有名な和束方面へと進む。

この辺りは「京都やましろ茶いくるライン」と言って、京都府南部の山城地方にあるサイクリングコースの一部である。今回は和束から滋賀県の信楽へと抜ける必要があるので、こちらのルートとはおさらばして、茶畑に囲まれた道を進む。

茶畑の中を走る

無事に信楽まで帰ってくると、後は30km程なので最後に金勝山裏ルートをタイムアタックして帰宅。疲れもあったが、甘いものが食べたくなり近くにある「クラブハリエ」のお店でバームクーヘンを買って家で美味しく頂き、長い長い1日が終わりました。

コース上の見どころ

櫻本坊
所在地:〒639-3115 吉野郡吉野町吉野山1269
拝観時間:8:30~16:00
拝観料:500円
HP:https://sakuramotobou.or.jp/

この櫻本坊、門にも修験道場との記載がある通り、修行体験ができることでも知られています。写経・写仏から瞑想、瀧行まで普段では中々体験できない自分と向き合う時間を持つのも良いかもしれません。

世界遺産 金峯山寺蔵王堂
所在地:〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山2500
拝観時間:8:30~16:30
拝観料:800円
HP:http://www.kinpusen.or.jp/

山陰海岸ジオパークの特設展示コーナー、お土産屋、フードコートなどもあり、休憩には便利です。

Restaurant, Cafe, Meals

ひょうたろう
所在地:〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山429
営業時間:9:00~16:00
定休日:月曜日
HP:https://hyoutaro.com/

日本三鳥居の一つである銅の鳥居の横に店があります。販売している柿の葉寿司は鯖と鮭。今回は両方入った10個入りの柿の葉寿司を購入、頂きました。老舗の柿の葉寿司は美味しいので、ぜひご賞味あれ。

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