旅ライド 魅力たっぷり秋田・青森
男鹿半島、五能線、白神山地、十和田、八幡平、田沢湖、角館を走る
旅のスケジュール
実はこれまで、東北地方には福島ぐらいしか行ったことが無かった。秋田、青森には一度も行ったことがなく、前から是非いつかは行ってみたいと思い、2019年のGWに決行。いつもなら、角館の古い街並みと桜の景観が素晴らしい季節だったが、今年は桜が既に散っていたので、ナマハゲで有名な男鹿半島、鉄道マニアに人気の五能線、世界遺産白神山地、十和田八幡平国立公園と角館を3泊4日で巡る旅ライドへ出かけた。
旅のTIPSでは無いが、今回は荷物を少なくして走りたかったので、事前に着替えなどは宿泊するホテルに送って、逆に不要なものは自宅に送付するという方法を取ることで、ほぼ手ぶらのライドで周れたのは有り難かった。距離も近いと現地のコンビニから2日後に宿泊するホテルに荷物を送っても届くので、ある程度日数のあるライドの場合、この方法は非常に役立つ。
コース紹介
今回のライドは4日間で秋田空港から日本海側を北上、弘前から十和田湖、八幡平の麓にある湯瀬温泉、そして田沢湖、角館を周るというルート。途中の景勝地や食事などの立ち寄りもあるので、距離はおおよそ150kmで獲得標高もそれぞれ2,000mを超えないように調整。ただ、4日間連続で走るので最終日などは結構脚はお疲れ状態でした。
旅の記録
Day1 初の秋田へ
ナマハゲの里、男鹿半島へ
なまはげの里、男鹿半島を巡る
初めての秋田県。朝からどんよりと曇り空なのが残念だが、秋田空港に不要な荷物を預け、まず向かったのが男鹿半島だ。秋田市内は交通量も少しあったが「道の駅 あきた港」で休憩し、その後男鹿半島に向かう。この辺りは平地で道幅も大きい道路なので、気持ちよく飛ばせた。
その後向かったのが、寒風山。山全体が緑の芝生に覆われており、標高が355mの火山だ。頂上への登りだが、道路の勾配はキツめで結構なヒルクライム。ただ、途中から遮る木々がなくなるので、景色がとても良かった。山頂からの眺めは360度見渡せる視界の良さ。八郎潟のや鳥海山、日本海に遠くには白神山地も見ることもできる場所だ。寒風山を後にし、ダウンヒルを楽しんで向かった先が「男鹿海鮮市場」。日本海で獲れる新鮮な海産物が沢山あって食事も可能。この海鮮市場でお昼として「鮭いくら丼」を堪能、美味しかった。
いよいよ海岸線沿いを走って男鹿半島周遊へ。途中でゴジラの形をした「ゴジラ岩」や波で削られた海岸線を楽しんで、到着したのが入道崎。入道崎は男鹿半島の西北端に位置し、北緯40度線上にある。ここも一面が芝生で海、そして白黒のコントラストが特徴的な入道崎灯台など絵になる場所だった。石焼料理が味わえる飲食・土産店がズラリとならんで食事などにも困らない。
入道崎から今日の宿泊地のある、能代へと走り出す。男鹿半島を超えて能代までは結構な向かい風に苦しんだ。この辺りには沢山の風車があり、風力発電が盛んだ場所の模様。苦しみながら無事に能代へ到着し、ホテルへチェックイン。初日から中々濃い1日だった。
Day2 五能線と白神山地
日本海の絶景と白神山地へ
どんよりとした曇り空、初青森県
2日目はホテルでしっかりと朝食を取り、青森の弘前まで約150kmのライド。今回のハイライトは何と言っても日本海の絶景と白神山地である。
ちなみに秋田県と青森県をつなぐ「JR五能線は日本海の絶景が楽しめるローカル電車で、これを目当てに来る人もいるぐらい、人気があったりする。この五能線と並行して国道101号線がずっと走っているので、今日はほとんどこの101号線を走ることになった。出発して海岸線ぞいの絶景を望むはずが、この日は雨が降った後、濃霧もあって残念ながら景色を楽しむというライドにはならず。おかげで、寄り道も少なく順調に北上、そして初青森県に突入する。
暫くすると、世界自然遺産・白神山地の「青池」の看板が。これは行かねばと向かったのだが、ここでも若干のヒルクライム。えっちらと上りをこなして、何とか青池に到着した。曇り空の中ではあるものの、青池は本当に青かった。吸い込まれそうなブルーに暫し見惚れ、近くにあった売店でちょっとばかしの補給を頂いて、更に北上を続ける。
鯵ヶ沢町に着くと、ブログや映画で有名になったブサイクだけどかわいい「ブサカワ」の秋田犬、わさおが飼われている家があるというので、行ってみた。ちなみにわさおの家は、焼きイカ店「七里長浜きくや商店」の中にあり、かなりの人がわさおを一目見ようと詰め掛けていた。
鯵ヶ沢を後にして、今日の宿がある弘前を目指す。本当は岩木山が見えるのだが、天気は回復せず岩木山は雲に隠れたままだった。それでも青森らしい、リンゴ園の中を走り抜け無事に弘前に到着。「津軽藩ねぷた村」で少しばかり見学し、駅前の宿に無事到着し2日目のライドを完了。
追記:2020年6月8日、わさおは推定13歳(人間なら90歳前後)で天国に旅立ったとのことです。
Day3 十和田八幡平国立公園
十和田湖を経由して八幡平の麓、湯瀬まで
桜咲く十和田湖への道
3日目、今日は弘前から湯瀬までの125kmのコース。距離は少なめだけど、今回のライドでは一番獲得標高が多い、山岳系コースだ。
十和田湖までもずっとこの国道102号線を走るのだが、里山と集落などの田舎な風景がとても良い。ちなみに虹の湖から十和田湖の御鼻部山展望台までの25kmはずっと上りが続いていて、展望台は標高が1,000m以上もあって中々疲れた。十和田湖は火山活動によって出来たカルデラ湖のため、外側は外輪山に覆われており、湖に辿り着く前に山を登らないといけないのが特徴だ。特に後半は勾配がキツい場所も多かった。この季節でも雪が残っていた御鼻部山展望台近辺だったが、十和田湖を一望できる展望台から眺めた景色は、これまた残念なことに深い霧に覆われていて、ほとんど見えなかった。
この日は、これまでと違って温泉旅館に1泊2日有朝食付と奮発。部屋は和室で落ち着いた感じで、夕食も美味しくて日本酒まで頼んでしまった。温泉旅館なので、疲れた体を癒すべく温泉でのんびりし、この日はぐっすりと眠ることが出来た。
Day4 田沢湖と角館の武家屋敷
八幡平を越え、田沢湖、角館の武家屋敷を散策
みちのくの小京都、角館へ
最終日は秋田空港まで走る143km。朝から温泉旅館での優雅な朝食をいただき、残念ながら雨の中出発。
ウインドブレーカーは着ていたのだが、雨の激しさもあり、直ぐにびしょ濡れ状態になってしまった。今回は国道341号線で秋田県の田沢湖を目指すが、いきなり八幡平の上りが待ち受ける。標高970mにある八幡平 大場谷地までの約25kmの登りは勾配はそれほどキツく無かったが、降り頻る雨と標高が高くなり、雪まで残っている始末。登りはそれなりに体力を使うので、何とかなったが、そこからの下りは気温も低く、寒さとの戦いだった。
途中、宝仙湖に到着してあまりにもの寒さに暫く動けず。それでも標高が下がれば気温も上がるので、気合いで田沢湖まで何とか辿り着いた。田沢湖に着くと雨も上がってようやくと気温も少し上がったので何とか持ち直し、少しばかり田沢湖の有名どころ「たつこ像」を見て、角館へ。
「みちのくの小京都」と呼ばれる角館。江戸時代に栄えた城下町なのだが、今でも武家屋敷をはじめとした歴史ある建物が現存しており、風情のある景色が有名な場所だ。本当は桜が咲いている角館の写真を見て、今回の目的地にした東北だったが、すでに桜が散っており、桜と武家屋敷という見たい景色は見られなかった。ただ、昔ながらの町並みを残す武家屋敷周辺を自転車でゆっくりと散策、お店で色々と土産物などを物色するのは楽しかった。
そうこうしている内に、飛行機の時間も気になるところなので、最後は秋田空港まで約40kmのライド。実は細かいアップダウンもあり、秋田空港は高台にあるので、最後は登りがキツかった。
秋田空港に到着後、預けていた輪行バッグをコインロッカーから取り出して、自転車を詰めて帰宅準備完了。秋田空港で少しお土産などを買って夜の便で東京へ帰ってきた。GW3泊4日のライドだったけれど、とても長いようで短くも感じた4日間だった。天気に恵まれなかったのが残念だったが、またいつか走りに来たい場所も沢山できたので、また来よう!
コース上の見どころ
巨大なまはげ
所在地: 〒010-0341 秋田県男鹿市船越一向
男鹿総合観光案内所にある巨大なまはげは迫力満点。記念撮影にももってこいです。
寒風山
所在地: 秋田県男鹿市男鹿中滝川寒風山
HP:https://oganavi.com/spot/74/
360度のパノラマが広がる、男鹿半島屈指の景勝地。
ゴジラ岩
所在地: 〒010-0535 秋田県男鹿市
ゴジラの形をした岩。特に夕焼けからのシルエットはまさしくゴジラ。
入道崎
所在地: 〒010-0675 秋田県男鹿市北浦入道崎昆布浦2
HP:https://oganavi.com/spot/48/
北緯40度線上に広がる芝生の岬と白黒のコントラスが特徴な灯台
世界自然遺産 白神山地
所在地: 秋田県北西部と青森県南西部にまたがる山地帯の総称
ビジターセンターHP:http://www.shirakami-visitor.jp/
世界自然遺産の白神山地。十二湖、青池、白神ラインを始めとした見どころが多。
千畳敷海岸
所在地: 〒038-2504 青森県西津軽郡深浦町北金ケ沢
HP:https://www.aptinet.jp/Detail_display_00000072.html
地震により隆起して出来た岩床の海岸で、岩棚が広大に広がっている。
津軽藩ねぷた村
所在地: 〒036-8332 青森県弘前市亀甲町61
営業時間: 9:00〜17:00
定休日:年中無休
HP:http://neputamura.com/
実物大のねぷた、津軽三味線演奏、工芸品制作体験から農産物直売所までじっくり楽しめる場所です。
十和田湖国立公園
所在地: 〒018-5501 青森県十和田市奥瀬十和田湖畔休屋486
HP:http://towadako.or.jp/
十和田湖は火山活動によって出来たカルデラ湖。周辺には奥入瀬渓流などの自然、観光船での十和田湖クルーズなど色々と楽しめる。
道の駅「おおゆ」
所在地:〒018-5421 秋田県鹿角市十和田大湯中谷地19
営業時間: 9:00〜17:00
定休日:年中無休
HP:https://yunoeki-oyu.jp/
世界的建築家である隈研吾氏が建築設計したモダンな道の駅。大湯えんがわショップ、カフェを始め、足湯まである。比較的新しい道の駅なので、是非立ち寄ろう。
田沢湖
所在地: 秋田県仙北市
HP:https://tazawako-kakunodate.com/ja/
「たつこ像」で有名な田沢湖は周囲約20kmの湖でサイクリングするにはもってこい。素晴らしい景観を楽しめます。水深423.4mは日本一の深さ。
角館武家屋敷エリア
所在地:秋田県仙北市角館町表町上丁~東勝楽丁
HP:https://tazawako-kakunodate.com/ja/category/visit/bukeyasiki
江戸時代の面影を残す武家屋敷エリアは見学可能な武家屋敷も多数。道行く人力車、桜の季節の街並みの美しさなどまさに「みちのくの小京都」
Restaurant, Cafe, Meals
いかやの由利(由利商店)
青森県の鯵ヶ沢町はイカの生干しが並ぶ風景が見られる「いか」が名産物の町。県道3号線沿いにイカ焼きの店が並ぶ、その中の1軒が「いかやの由利」です。出来立て、熱々の焼きいかは、マヨネーズを付けて食べると最高に美味しかったです。
いかやの由利(由利商店)
所在地:〒038-2731 鰺ヶ沢町大字赤石町字大和田38
営業時間:08:30~17:30
定休日:不定休
Accommodation
湯瀬ホテル
湯瀬温泉は川の瀬から温泉が湧き出たことで名付けられたと言われる場所で、この湯瀬ホテルを含めて数軒の温泉宿がある。「日本三大美人の湯」として紹介されるなど、温泉の質はもちろんバッチリだ。内湯、露天風呂などいくつかの種類もあり、夕方に到着してからゆっくりと落ち着いた和室、温泉で癒された。
食事も地元秋田の郷土料理をビュッフェ形式で好きなものを頂けて最高だった。
湯瀬ホテル
所在地:〒018-5141 秋田県鹿角市八幡平字湯瀬湯端43番地
TEL:0186-33-2311
Email:yoyaku@yuzehotel.jp
HP:https://www.yuzehotel.jp/
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